
日本の法制度や雇用慣行は外国人労働者にとっては馴染みのないことも少なくありません。そのため、厚生労働省から、職場のルールを理由や背景も含めて説明し、理解を深めてもらうことを目的とした支援ツールが出されています。
外国人社員と働く職場の労務管理に使えるポイント・例文集
採用、賃金、労働時間といった9つのテーマをあげ、雇用管理で実際に想定される場面ごとに、①外国人社員に説明する前に読んで理解しておくとよいポイント、②実際に外国人の方にそのまま話したり見せたりできるよう「やさしい日本語」による説明の例が紹介されています。例えば、採用後に労働者が提出する書類について、「日本では、あなたに代わって会社が税金や保険の計算をします。あなたのためにしますから、必要な情報を会社に教えてください。」とルビつきで示されています。
雇用管理に役立つ多言語用語集
人事・労務の場面でよく使用する労働関係、社会保険関係の用語約420語について、定義・例文を検索できる用語集です。やさしい日本語のほか、9言語(英語、韓国語、中国語(簡・繁)、タガログ語、ベトナム語、ネパール語、ポルトガル語、スペイン語、インドネシア語、カンボジア語、タイ語、ミャンマー語、モンゴル語)に対応しています。
就業規則などを外国人労働者に説明する際、理解が難しそうな用語などを検索して、翻訳を提示したり、外国人社員本人が、人事・労務用語の入社前の学習や辞書として活用したりすることが想定されています。
モデル就業規則ほか
厚生労働省のモデル就業規則は外国語版も出されています。そのほか、日本国内で働く外国人の方に向けた「労働条件ハンドブック」や外国人労働者の労災防止に役立つ教材、資料も整備されています。
会社の就業規則=厚生労働省のモデル就業規則
であれば、これで十分かもしれませんが、現実はそうではありません。
正確性を問うのであれば、翻訳家に依頼するのがベストです。
下書きレベルでよければ、AI翻訳やインターネット上の翻訳サービスを活用するのも一考です。
情報セキュリティとの兼ね合いもあるので、使い方、使うシーンは十分吟味してください。
【参考】厚生労働省>外国人の方に人事・労務を説明する際にお困りではないですか?
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/jigyounushi/tagengoyougosyu.html
【参考】厚生労働省>外国人労働者の安全衛生管理
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000186714.html