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「令和7年版労働経済白書」が公表されました

厚生労働省は「令和7年版労働経済の分析」(労働経済白書)を公表しました。

労働経済白書は、一般経済や雇用、労働時間などの現状や課題について、統計データを活用して分析する報告書です。今回の白書の主なポイントをご紹介します。

 


労働経済の推移と特徴

2024年の雇用情勢は昨年に続き改善し、失業率や求人倍率は横ばいでした。労働力人口や就業者数は過去最高を記録し、現金給与総額は4年連続で増加、実質賃金も一般・パートともにマイナスを脱しました。

 

持続的な経済成長に向けた課題

日本では1990年代以降、実質労働生産性の実質GDP成長率への寄与が低下しています。無形資産投資、特に非製造業のソフトウェア投資が米欧に比べて低迷しており、AIやソフトウェアによる業務効率化、省力化が急務です。医療・福祉・サービス業など、高齢化で需要が増える分野の生産性向上も重要課題です。

 

社会インフラを支える職業の人材確保に向けて

医療・福祉、保安、運輸、販売など生活に直結する職業(社会インフラ関連職)の人材不足は経済活動に影響します。これらの職種を支えるため、スキルや経験に応じて段階的に賃金が上がる「キャリアラダー」の導入が必要です。

 

企業と労働者の関係性の変化や労働者の意識変化に対応した雇用管理

転職者が増え、生え抜き社員の割合は減少しています。

若年層ほど賃金や自己成長を重視し、働きやすい職場への継続就業希望が高い傾向があります。

企業は賃金や福利厚生だけでなく、賃金以外の労働条件の改善や働きやすい職場環境整備など、多様な働き方を可能とする柔軟な雇用管理を行うことが重要です。

 

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【参考】厚生労働省>「令和7年版労働経済の分析」を公表します

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_63870.html