
厚生労働省から、令和6年度に長時間労働が疑われる事業場に対して労働基準監督署が実施した監督指導の結果が、監督指導事例等とともに公表されました。
この監督指導は、各種情報から時間外・休日労働時間数が1か月当たり80時間を超えていると考えられる事業場や、長時間にわたる過重な労働による過労死等に係る労災請求が行われた事業場を対象としています。
結果のポイントは下記のとおりです。
厚生労働省では、今後も長時間労働の是正に向けた取組みを積極的に行うとともに、11月の「過重労働解消キャンペーン」期間中に重点的な監督指導を行うとしています。
監督指導結果のポイント
1.監督指導の実施事業場:26,512事業場
26,512事業場に対し監督指導を実施し、21,495事業場(81.1%)で労働基準関係法令違反が認められた。
2.主な違反内容(1.のうち、法令違反があり、是正勧告書を交付した事業場)
①違法な時間外労働があったもの:11,230事業場(42.4%)
うち、時間外・休日労働の実績が最も長い労働者の時間数が月80時間を超えるもの:5,464事業場(48.7%)
うち、月100時間を超えるもの:3,191事業場(28.4%)
うち、月150時間を超えるもの:653事業場(5.8%)
うち、月200時間を超えるもの:124事業場(1.1%)
②賃金不払残業があったもの:2,118事業場(8.0%)
③過重労働による健康障害防止措置が未実施のもの:5,691事業場(21.5%)
3.主な健康障害防止に関する指導の状況
(1.のうち、健康障害防止のため指導票を交付した事業場)
①過重労働による健康障害防止措置が不十分なため改善を指導したもの:12,890事業場(48.6%)
②労働時間の把握が不適正なため指導したもの:4,016事業場(15.1%)
長時間労働対策、賃金管理、健康障害防止措置等
何らかの対策の検討を始めたいとお考えでしたらお気軽にお声掛けください。
【参考】厚生労働省>長時間労働が疑われる事業場に対する令和6年度の監督指導結果を公表します
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59983.html