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令和7年分の扶養控除等申告書簡易化が図られます

令和5年度の税制改正で、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(以下、扶養控除等申告書といいます)」について、その申告書に記載すべき事項がその年の前年の申告内容と異動がない場合には、その記載すべき事項の記載に代えて、その異動がない旨の記載によることができることとする改正が行われました(この異動がない旨を記載した申告書を「簡易な申告書」といいます)。

 

この改正規定が、令和7年1月1日以後に支払を受けるべき給与等に係る扶養控除等申告書から適用されますので、ポイントを確認しておきましょう。

 


簡易な扶養控除等申告書のポイント

国税庁のFAQから抜粋

簡易な申告書の記載方法は?

簡易な申告書を提出する人〔従業員〕本人の氏名、住所又は居所及びマイナンバーを記載の上、前年に提出した扶養控除等申告書に記載した事項から異動がない旨を余白に記載するなどして提出してもらうことになります。

 

〔記載例〕令和7年分の扶養控除等申告書に次のように記載

※赤字で記載している部分が簡易な申告書に記載する必要がある事項です。

 

従業員から簡易な申告書の提出を受けようとする場合の留意点

給与等の支払者〔会社〕は、簡易な申告書の提出を受けた場合には、前年に提出を受けた扶養控除等申告書に記載された事項がその簡易な申告書に記載されているものとして、源泉徴収事務を行うこととなります。そのため、最後に提出を受けた簡易な申告書以外の扶養控除等申告書の内容を把握できるようにしておくことが必要です。

 

 

扶養控除等申告書については、令和6年の年末調整の際に、他の申告書とあわせて、令和7年分のものを提出してもらうのが一般的ですが、この改正は、その令和7年分の扶養控除等申告書から適用されることになります。

 

手続を簡易化するための改正ですが、初年については、従業員に説明するなどの手間がかかります。

国税庁のFAQでは、従業員の方に、簡易な申告書の提出について案内する際に使用できる資料も紹介されています。

 

ご不明な点などございましたらお声掛けください。

 

 

【参考】国税庁>「簡易な扶養控除等申告書に関するFAQ(源泉所得税関係)」を掲載しました

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0024005-130_01.pdf

 

【参考】国税庁>扶養控除等申告書の提出について

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0024005-130_02.pdf