現在政府は、DX化の推進を目的として「リスキリング」の施策に取り組んでいます。
テクノロジーの発展等によりビジネスモデルが変化する中、企業としても社員の人材育成はますます重要なテーマとなっています。
株式会社ビズリーチが、同社が運営する転職サイト「ビズリーチ」の会員と企業の経営層・採用担当者を対象に実施した調査によれば、67.6%のビジネスパーソンがリスキリングに取り組んでいると示されています。その一方で、現在リスキリングに取り組んでいると回答した企業は26.3%となっています。
9割以上の人が将来的なリスキリングの必要性を感じている
同調査によれば、9割以上のビジネスパーソンが、将来的に新たなスキルを見つける必要があると回答しています。調査対象については、属性を踏まえると、自分の市場価値を上げたいと考える層が比較的多い傾向にあると思われますが、昨今、リスクキリングやリカレントなど、以前より「自分のスキルを向上させたい、そのために学び直しをしたい」というビジネスパーソンは増加していると考えられます。
企業の取組みはこれから
上記の調査からもわかるように、ビジネスパーソンのリスキリングへの意欲に比べて、企業側の取組みはまだ進んでいないようです。
日本商工会議所・東京商工会議所が全国の中小企業6,013社を対象に実施した「最低賃金および中小企業の賃金・雇用に関する調査」(回答率:55.0%)によれば、企業が実施している人材育成・研修としては、業務遂行に必要な人材育成・研修に関する回答が多く、新たな知識・技術の習得に向けた人材育成・研修について取り組んでいる企業はまだ少ないことが示されています。
現在のリスキリングや人材育成の取組みが、新技術等への対応を踏まえたものであることを考えると、今後は企業としても、自社の経営環境を踏まえ、人材育成に対する新しい取組みを検討していきたいところです。
【参考】株式会社ビズリーチ>67.6%の即戦力人材が「リスキリング」を実施9割以上が、将来的にリスキリングの必要性を感じると回答
https://www.bizreach.co.jp/pressroom/pressrelease/2023/0404.html
【参考】日本・東京商工会議所>最低賃金および中小企業の賃金・雇用に関する調査
https://www.jcci.or.jp/20230328_survey_release.pdf