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雇用調整助成金等の不正受給防止対策が強化されています

会計検査院は、雇用調整助成金等と休業支援金等(以下、雇調金等)について多額の不適切受給が発生しているとし、厚生労働省に是正要求を行いました。

 

具体的には、令和2、3両年度に支給決定された雇調金等を対象に検査したところ、33労働局計3億1,719万円について重複支給や二重支給、また不正受給が確認されたということです。

 

厚生労働省には次のような処置を要請しています。

  • 保有するデータを活用するなどして、不適切な支給がないか事後確認すること、その具体的な方法を策定すること等
  • リスクの所在等に十分に留意して実地調査の対象とする事業主の範囲を設定するよう見直しを行い、リスクの程度を適切に評価することにより付した優先度に基づき実地調査の対象とする事業主を選定すること、その具体的な方法を策定すること

 

出典:厚生労働省>雇用調整助成金 不正受給 の対応を 厳格化 しています


厚生労働省は対策強化を明言

これを受け、厚生労働省は対策を強化し、不正受給が疑われる場合は規定に基づく措置を行うとあらためて明言しました。今後は上記の要請に従い、事後確認の強化など、より厳密な調査が行われることが予想されます。

 

これまでも事業者や従業員に対して不正受給への注意を促すリーフレット等が公表されていましたが、今一度これらの内容を確認し、万が一にも指摘を受けることのないよう、注意を払う必要があるでしょう。

 

 

【参考】会計検査院>雇用調整助成金等及び休業支援金等の支給に関する事後確認の実施について

https://www.jbaudit.go.jp/pr/kensa/result/4/pdf/040804_zenbun.pdf

 

【参考】厚生労働省>「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」不正受給防止対策を強化します

https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000973413.pdf

 

【参考】厚生労働省>「雇用調整助成金不正受給の対応を厳格化しています」

https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000919896.pdf