「パラレルキャリア」とは、P・Fドラッカーが提唱したもので、「本業を持ちながら、第二のキャリアを築くこと」と定義されています。
スキルアップや自己実現、社会貢献などを目的に、本業を持ちながら別の仕事をすることを指します。
一方で「副業」は、金銭的な報酬を目的に本業とは異なる仕事をすることとされています。
エン・ジャパン株式会社は、運営するミドル世代のための転職サイト上で、サイトユーザーを対象に「パラレルキャリア/副業」についてのアンケートを行い(2022年1月5日~同年3月28日)、2,250名の回答をもとに調査結果をまとめています。
その調査結果の注目すべき点を取り上げます。
調査結果の概要
実際に「パラレルキャリア/副業」を行っている人の割合は34%と、2年前の調査よりも8%上がっています。
始めた理由については、「収入の柱を複数持ち経済的に安定するため」が最も多く(58%)、次いで「本業では得られない経験やスキルを得るため」との回答が38%ありました。
具体的な活動内容は、「本業以外の単発の仕事」(39%)、「本業以外の長期(3か月以上)の仕事」(30%)、「株式投資」(22%)となっていて、また得られた年収としては、「20万円未満」が最も多く(36%)、次に「50~100万円未満」(14%)と続き、「30~50万円未満」と「100~200万円未満」が同数の11%となっています。
「パラレルキャリア/副業」を行っていない人に、興味の有無を聞いたところ、87%が「興味がある」と回答しています。そして、今後の働き方として、68%が「本業以外にも第2の仕事・活動」がしたいと考えていることがわかりました。
また、88%が「パラレルキャリア/副業が許可されている企業は転職先として魅力的」だと考えていることも明らかとなりました。
副業を禁止している企業は依然として多いと思いますが、働く側の約9割が副業を許可している企業に魅力を感じています。
自由な働き方が求められる今、就労制度の見直しを迫られる日はそう遠くないのかもしれません。
【参考】エン・ジャパン>「パラレルキャリア/副業」について(2022年版)
https://mid-tenshoku.com/enquete/report-184/