5月は、ゴールデンウイーク後に「五月病」と呼ばれるように、気分が晴れない症状が出る人が増え、新入社員の退職などもみられる時期です。
新しい環境に飛び込み、張り詰めた気持ちで過ごしていた新入社員の緊張の糸が切れ、会社に不満を持ち始める時期でもあります。
「3年以内に3割離職」の現実
日本労働組合総連合会が実施した「入社前後のトラブルに関する調査2022」(調査期間:2022年2月28日~3月2日、大学卒業後に新卒で正社員として就職した全国の入社2~5年目の男女1,000名の有効サンプルを集計)によれば、
新卒入社した会社を
- 「離職した(半年以内)」は7.7%、
- 「離職した(半年を超え、1年以内)」は6.2%、
- 「離職した(1年を超え、2年以内)」は10.4%、
- 「離職した(2年を超え、3年以内)」は5.2%、
- 「離職した(3年を超えてから)」は3.7%となっており、
よく言われる「3年以内に3割離職」という状況がここでもみられます。
新入社員が辞めた理由は?
本調査で会社を辞めた理由を聞いたところ、「仕事が自分に合わない」(40.1%)が最も高くなっています。
次いで、「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった」(31.0%)、「賃金の条件がよくなかった」(27.4%)と続き、待遇よりも仕事のミスマッチを挙げる人の割合が多い結果となっています。
また、新入社員研修や先輩・上司からの指導・アドバイスがなかった人では、『離職した(計)』の割合は41.9%と、指導・アドバイスがあった人(30.9%)と比べて11.0ポイント高くなっており、周囲の支援による差は大きいことがわかります。
苦労して採用した社員の離職は避けたいものです。
新入社員を抱える職場では、周囲の配慮も必要になってくるでしょう。
【参考】日本労働組合総連合会>「入社前後のトラブルに関する調査2022」
https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20220428.pdf?6025