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テレワーク定着についての課題は?~令和3年版「労働経済白書」より

2020年初頭から全世界で猛威を振るい、日常生活に多大な影響を与えている新型コロナウイルス感染症ですが、2020年4月には、感染拡大地域を対象に初めて緊急事態宣言が出され、これをきっかけとして、多くの企業でテレワークが導入されました。

 

テレワークを日常的に行っていた企業では大きな混乱はなかったものと思われますが、付け焼き刃の整備で始めた企業では、現在の感染拡大の最中においても、テレワークをやめて出社勤務が主となっているところも少なくないようです。

 


導入した企業の継続割合

厚生労働省が公表した「令和3年版労働経済の分析」(労働経済白書)では、「新型コロナウイルス感染症の拡大による雇用・労働への影響」として「テレワークを活用して働いた労働者についての分析」が示されています。

 

そこでは、2020年4、5月には企業のテレワーク実施割合は5割を超えていたものの、同年末には3割程度に減少しており、特に2020年2~5月に初めてテレワークを活用した企業では、感染拡大前からテレワークを実施していた企業よりも継続割合が低いことが指摘されています。(2021年2月時点の継続状況:感染拡大前から活用経験がある企業90.4%、2020年2~5月に初めて活用した企業71.7%)。

 

定着に向けた課題

テレワークの運用・実施状況別にみた企業の課題としては、

  • 「出社時と比べて、職場の人とのコミュニケーションが取りづらい」(73.8%)、
  • 「業務の性質上、テレワーク可能な業務を切り出すことが難しい」(49.3%)、
  • 「個人の業務の進捗や達成度の把握が難しい」(55.7%)、
  • 「社員がテレワークするための環境整備が難しい(使用PCの台数確保や、テレワーク回線、セキュリティの問題等)」(41.6%)

などが挙げられますが、

運用状況別にみると、「うまく運用できていない」企業においてこれらを課題として挙げる割合が高いことが指摘されています。

 

会社ごとの課題に応じた模索が必要

労働経済白書では、「テレワークの活用経験がある企業や労働者の割合が比較的低い業種でも、テレワーク継続率が高い場合があることを踏まえると、業務の性質にかかわらず、テレワーク定着の可能性があることがうかがえる」とも分析されています。

 

「うちの業種ではテレワークはできない」

と決めつけずに、自社での最適で有用な手段を模索していくことで、労使双方により良い効果をもたらすことができるでしょう。

 

 

【参考】厚生労働省>白書、年次報告書>労働経済白書>令和3年版 労働経済の分析 -新型コロナウイルス感染症が雇用・労働に及ぼした影響

https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/roudou/20/20-1.html

 

【参考】厚生労働省>白書、年次報告書

https://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/hakusho/index.html