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令和3年6月中旬、骨太方針2021を閣議決定

「骨太方針」は、政府がまとめる「経済財政運営と改革の基本方針」の通称です。

 

この方針が、その後の予算編成、税制改正、法改正などにつながりますので、非常に重要といえます。

 

今回の骨太方針のポイントを確認しておきましょう。

 


「骨太方針2021」の全体像と働き方改革の方針

出典:内閣府>経済財政運営と改革の基本方針2021>概要

全体像/成長を生み出す4つの原動力の推進

今回の骨太方針では、まずは新型コロナ対策に最優先で取り組みながら、次の4つの課題に重点的な投資を行い、力強い成長を目指すこととしています。

  • グリーン社会の実現
  • 官民挙げたデジタル化の加速
  • 日本全体を元気にする活力ある地方創り
  • 少子化の克服、子供を産み育てやすい社会の実現

具体的な方針としては、次のような内容が注目されています。

  • 活力ある地方創りの一環として、賃上げによって、経済を底上げし、新型コロナの中で拡大した格差を是正するため、最低賃金について、より早期に全国平均1,000円とすることを目指し、引き上げに取り組む。
  • 少子化の克服等の一環として、育児休業の取得の促進を含めた改正育児・介護休業法の円滑な施行に取り組む。

 

働き方改革については?/フェーズⅡの働き方改革

労働時間削減等を行ってきた働き方改革のフェーズⅠに続き、メンバーシップ型からジョブ型の雇用形態への転換を図り、従業員のやりがいを高めていくことを目指すフェーズⅡの働き方改革を推進する(具体的に掲げられた取組みは次のとおり)。

  • ジョブ型正社員の更なる普及・促進に向け、雇用ルールの明確化や支援に取り組む。
  • 兼業・副業の普及・促進のため、ガイドラインの周知、取組事例の横展開等に取り組む。
  • 選択的週休3日制度について、育児・介護・ボランティアでの活用、地方兼業での活用などが考えられることから、好事例の収集・提供等により企業における導入を促し、普及を図る。など

これらの取組により、多様で柔軟な働き方を選択でき、安心して働ける環境を整備する。

 

企業実務に直結する問題としては、最低賃金の動向に注目です。

2021年7月16日の厚生労働省プレスリリースによると、令和3年度地域別最低賃金額改定の目安は全国平均【+28円】。

(昨年は新型コロナウイルスの影響から「現行水準の維持が適当」として目安額は示されませんでした)

また、先に成立した改正育児・介護休業法の施行に対応することも重要といえそうです。

 

働き方改革については、「選択的週休3日制度」の普及を図るといった新しい方針も示されています。

どのように具体化されていくのか?動きがありましたら適時お伝えします。

 

 

【参考】内閣府>経済財政運営と改革の基本方針2021

https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2021/decision0618.html

 

【参考】厚生労働省>令和3年度地域別最低賃金額改定の目安について

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_19902.html