· 

育児休業中の就労について

育児・介護休業法上の育児休業は、子の養育を行うために、休業期間中の労務提供を消滅させる制度です。

 

よって、休業期間中に就労することは想定されていません。

 

しかし、労使の話合いにより、子の養育をする必要がない期間に限り、一時的・臨時的にその事業主の下で就労することができます。

 

ただし、恒常的・定期的に就労させる場合は、育児休業をしていることになりません。

 


育児休業中の就労にあたっての留意点

事業主の一方的な指示により就労させることはできませんので、労働者が自ら事業主の求めに応じ、合意することが必要です。

 

また、事業主は、育児休業中に就労しなかったことを理由として、人事考課において不利益な評価をするなど、労働者に不利益な取扱いをしてはなりませんし、上司や同僚からのハラスメントが起きないよう、雇用管理上必要な措置(マタハラについての相談体制の整備、相談が発生したときの適切な対応等)を講ずる必要があります。 

 

一時的・臨時的に就労した場合、育児休業給付金は支給されるか?

上記のように、一時的・臨時的にその事業主の下で就労した場合、就労が月10日(10日を超える場合は80時間)以下であれば、育児休業給付金は支給されます。

 

一時的・臨時的就労に該当するケース

厚生労働省が公表している「育児休業中の就労について」というリーフレット(令和2年12月)において、一時的・臨時的に就労と該当する例と該当しない例が示されています。

 

[1]労働者の育児休業期間中に、限られた少数の社員にしか情報が共有されていない機密性の高い事項に関わるトラブルが発生したため、当該事項の詳細や経緯を知っている当該労働者に、一時的なトラブル対応を事業主が依頼し、当該労働者が合意した場合。

 

[2]労働者は育児休業の開始当初は全日を休業していたが、一定期間の療養が必要な感染症がまん延したことにより生じた従業員の大幅な欠員状態が短期的に発生し、一時的に当該労働者が得意とする業務を遂行できる者がいなくなったため、テレワークによる一時的な就労を事業主が依頼し、当該労働者が合意した場合など。

 

これらの事例はあくまで一例であり、これらの事例に合致しないケースが一律に一時的・臨時的な就労に該当しないことにはなりません。

 

また、一時的・臨時的就労と判断されない例として、

[3]労働者が育児休業開始当初より、あらかじめ決められた1日4時間で月20日間勤務する場合や、毎週特定の曜日または時間に勤務する場合、を挙げています。

 

 

【参考】厚生労働省>育児休業中の就労について

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_15420.html