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新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた職場における対応

新型コロナウイルス感染症の大規模な感染の拡大防止に向けて、厚生労働省から労使団体に向けた要請が出されました(「新型コロナウイルス感染症の大規模な感染拡大防止に向けた職場における対応について(要請)」令和2年3月31日)。

 

以下に、その内容を紹介します。

また、これには「職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリスト」が参考資料として添付されていますので、ぜひ活用するとよいでしょう。

 


職場内での感染防止行動の徹底

感染拡大防止には、換気の悪い密閉空間、多くの人が密集、近距離での会話の3つの条件が同時に重なる場を避けることが重要であり、職場においては次の対策が求められます。

 

●換気の徹底等

職場の建物の窓が開閉可能な場合は、1時間に2回程度、窓を全開して換気を行うこと。

 

●接触感染の防止

電話、パソコン、フリーアドレスのデスク等については複数人での共用をできる限り回避すること。物品・機器等について、こまめに消毒を実施すること。

 

●飛沫感染の防止

テレビ会議、電話、電子メール等の活用により、人が集まる形での会議等をできる限り回避すること。

社員食堂での感染防止のため、座席数を減らす、昼休み等の休憩時間に幅を持たせて利用者の集中を避ける等の措置を講じること。疲労の蓄積(易感染性)につながるおそれがある長時間の時間外労働等を避けること。

 

●通勤・外勤に関する感染防止行動の徹底

出社・帰宅時、飲食前の手洗いや手指のアルコール消毒を徹底すること。時差通勤のほか、可能な場合には自転車通勤、徒歩通勤など公共機関を利用しない方法の積極的な活用を図ること。

 

●職場や通勤・外勤での感染防止のための在宅勤務・テレワークを活用すること。

 

風邪症状を呈する社員への対応

発熱、咳などの風邪症状がみられる社員(風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている場合など)については、新型コロナウイルスに感染している可能性を考えた労務管理をすることとし、具体的には、出勤免除(テレワークの指示を含む)を実施するとともに、その間の外出自粛を勧奨するなど、「出勤しない・させない」の徹底を全員に求めること。

 

特に、高齢者や、基礎疾患がある方、免疫抑制状態にある方、妊娠している方についての配慮が求められます。

 

新型コロナウイルス感染症の陽性者等が発生した場合の対応

社員が陽性者等であると判明した場合、速やかに会社へ電話・メール等により報告すること(報告先の部署・担当者、報告のあった情報を取り扱う担当者の範囲等)、社員が陽性者等になったことをもって、解雇その他の不利益な取扱いや差別等を受けることはないこと、必要に応じ、休業や賃金の取扱いなどに関することなどについての対応ルール等を決め、社員に周知します。

 

 

【参考】厚生労働省>職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリスト

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000617721.pdf

 

【参考】厚生労働省>新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策~妊娠中の女性労働者などへの配慮について~

https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/000620757.pdf

 

【参考】厚生労働省>新型コロナウイルス感染症の大規模な感染拡大防止に向けた職場における対応について労使団体に要請しました

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000617718.pdf