株式会社日本法令の「内定辞退セット」が売れていることについて、新聞やネット記事で多く取り上げられました。
このツールによる内定辞退に賛否両論あるようですが、このような商品にニーズのあること自体が世の中の動向を表しているといえるでしょう。
それでは、企業は「選考辞退」についてどのように考え、対応しているのでしょうか。
エン・ジャパン株式会社による実態調査が行われましたので見ていきましょう。
選考辞退についての悩みや課題
「選考辞退に悩みや課題を感じていますか?」と伺ったところ、60%が「感じている」と回答しました。
「選考辞退について、悩みや課題を感じている」と回答した企業に、ここ1年での選考辞退の発生数を伺うと、「選考辞退が増えた」が53%と、半数を上回る結果になりました。
辞退のタイミング
「選考辞退について、悩みや課題を感じている」と回答した企業に、辞退が起きたタイミングについて伺いました。
すると、最も多かったのは「内定後の辞退」(60%)、次いで「面接前日・当日のドタキャン辞退」(50%)でした。
辞退理由については、「他社で選考通過・内定を獲得した」(70%)が最多。
売り手市場により、応募者にとっては仕事が決まりやすい状態が続いていることが分かります。
選考辞退の対策をしている企業は3割
「選考辞退対策をしていますか?」と伺うと、「対策している」と回答したのは26%。「対策していない」(64%)が大幅に上回りました。
「辞退対策している」と回答した企業に、対策の内容を伺うと、トップ3は「書類選考後、通過者への連絡を早くする」(74%)、「面接日程を複数送り、選択できるようにする」(66%)、「応募者に今後の選考の流れやお礼をメールする」(64%)でした。
具体的なエピソードは、次のとおりです。
選考辞退に効果があった対策
●書類選考後、通過者に対しては応募当日に結果通知するようにしたところ、面接設定率が大幅に改善した。(サービス関連/1~50名)
●応募者にあわせて連絡方法(電話、メール、SNSでのメッセージなど)を変え、柔軟に対応した。(不動産・建設関連/1~50名)
●入社を迷っている応募者と、電話でこまめにお話した。質問事項にも都度応えるようにしたところ、複数社で内定があった中、当社を選んでくれた。(その他/51~100名)
●特に遠方の応募者に対し、選考方法(Web面接)や選考フロー(来社回数や選考プロセスを減らすなど)を工夫し、当社への志望度アップを図った。(金融関連/101~300名)
【参考】エン・ジャパン>1800社に聞く!「選考辞退」実態調査
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2020/21056.html