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年末の風物詩「職場の大掃除」、実は義務だとご存じでしたか?

仕事納めの日には社内の大掃除をする、という会社は多いのではないでしょうか。

 

忙しい部署からは、「ただでさえ年末はやることが多いのに、掃除に割く時間がもったいない」とか、「掃除は仕事じゃないのに……」などとボヤく声も聞こえてきそうですね。

 

しかし、実は、会社の大掃除を行うことは、法律にも定められた義務であり、立派な仕事の1つなのです。

 

具体的には、労働安全衛生規則第619条に、「事業者は、次の各号に掲げる措置を講じなければならない。」として、「日常行う清掃のほか、大掃除を、6月以内ごとに1回、定期に、統一的に行うこと」が定められています(第1項)。

 

 


職場の清潔保持は労働者の義務でもある

一方、労働者にも、「作業場の清潔に注意し、廃棄物を定められた場所以外の場所にすてないようにしなければならない」ことが義務付けられています(同規則第620条)。職場環境を清潔に保つことは、会社にとっても労働者にとっても、必要不可欠なこととされているのです。

 

義務付けのねらいを理解して積極的に大掃除に取り組もう

このような義務付けがなされているのは、労働者を守るためです。

 

オフィス内が整理・整頓されていなければ事故も起こりやすくなりますし、不衛生な環境は病気の原因ともなります。安心して働くことのできる職場環境を維持するためにも、定期的に大掃除を行って職場の清潔を保持することが大切です。

 

また、職場環境をきれいに保つことは、仕事の効率化やストレスの軽減にも効果があるとされています。

「労働者が働きやすい環境をつくるため」という意義を明確にして、来たる年末、職場みんなで積極的に大掃除に取り組む機運を醸成しましょう。