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交代制勤務に従事する労働者の「睡眠」について考えてみませんか

工場や小売店、医療・介護現場等、交代制で勤務する労働者が増えています。

 

厚生労働省によると、夜勤あるいは交代制勤務を採用する企業の割合は15~20%、深夜勤務者は全労働人口の8.6%に当たります。

 

こうした労働者に起こると指摘されている「交代制勤務睡眠障害」についてご存じですか?

 


交代制勤務がもたらす心身への悪影響

交代制勤務のために睡眠時間帯が頻繁に変化させられることによって種々の精神・身体機能の障害がもたらされるのが、「交代制勤務睡眠障害」です。

 

起床後の疲労回復感が乏しく、夜間の勤務時間帯における眠気と注意集中困難および作業能力の低下がみられるほか、胃炎や胃部不快感、下痢と便秘を繰り返すといった消化器症状、倦怠感や動悸等の自律神経症状、腰痛や肩こり、月経不順、抑うつ等を訴える人もいます。

 

こうした睡眠障害の問題は、生産性の低下のみならず、勤務中の重大事故や過労死の要因ともなり得ます。

全米睡眠財団によると、勤務時間が不規則なシフトワークに就く労働者の8~26%が、交代制勤務による深刻な睡眠障害を経験しています。

 

こうした労働者に対し、企業が安眠対策に取り組むことは、日本においても、働き方改革の課題の1つとなっています。

 

課題解決のために企業ができること

交代制勤務による睡眠障害を改善するためには、夜勤前・夜勤中・夜勤後の眠り方を見直すことが有効です。

 

□夜勤前の仮眠は、昼寝がしやすい夕方前に行う

□夜勤中の仮眠は、深い睡眠が取りやすい午前4時~5時頃に2時間程度取る

 (十分な仮眠時間が取れない場合は、仮眠時間を30分程度にすると眠気が残りにくい)

□夜勤後の仮眠は短くすると、夜の睡眠への影響が少ない

 

また、シフトを見直すことも検討してみましょう。

三交代勤務の場合には、日勤→準夜勤→深夜勤の順にシフトを組むと、生体リズムを同調させやすくなります。