手不足による売り手市場が続くなか、各企業はあの手この手を使った「人材確保」対策に苦心しています。
そうした背景のもと、株式会社DISCOが、
・今年入社を迎えた卒業生(2019年卒、以下「19年卒」)と、
・就職活動を始めたばかりの学生(2020年卒、以下「20年卒」)
それぞれに、「ブラック企業」と「ホワイト企業」についての意識調査を行いました(調査期間:2019年2月8日~14日)。
※19年卒の回答者数:750人(文系男子221人、文系女子220人、理系男子200人、理系女子109人)、サンプリング:キャリタス就活2019学生モニター
※20年卒の回答者数:750人(文系男子285人、文系女子192人、理系男子193人、理系女子80人)、サンプリング:キャリタス就活2019学生モニター
「ブラック企業」と「ホワイト企業」への意識
調査結果として、まず「ブラック企業を気にした(している)」という学生は、19年卒85.6%、20年卒91.1%と9割近いのに対し、「ホワイト企業を気にした(している)」という学生はそれぞれ半数程度となっています。
「ブラック企業」だと思う条件としては、
「残業代が支払われない」が最多の8割(19年卒77.9%、20年卒78.0%)、次いで「給与が低すぎる」が約7割(19年卒70.9%、20年卒70.1%)で、「労働条件が過酷である」、「残業が多い」、「セクハラ、パワハラがある」、「有給休暇を取りづらい風土がある」等、それぞれ6割以上に上ります。
また、ホワイト企業を気にする就活生は半数程度でしたが、「ホワイト企業かどうか」を調べた学生は、19年卒は56.0%、20年卒は61.3%で、
「ホワイト企業だと思う条件」として、
「有給休暇を取りやすい風土がある」が最多で、「福利厚生が充実している」、「離職率が低い」、「残業が少ない」、「残業代が満額支払われる」と続きます。
「ブラック企業」の調べ方と入社後の対応
就職活動で「ブラック企業かどうか」を調べた(調べている)学生は、19年卒82.1%、20年卒79.7%に上ります。
調べ方で最も多かったのがそれぞれ、「クチコミサイト」約9割で、次いで「就職情報サイトで企業情報(募集要項等)を確認」が約5割でした。
また、入社後に「ブラック企業」だとわかった場合、「すぐに辞める」はそれぞれ1割程度ですが、「1年は様子をみる」はそれぞれ4人に1人、「半年以内に見切りをつける」という回答はそれぞれ過半数に達しています。
一方で、ブラック企業でも働き続けられる条件として、「給与・報酬が高いなら」がそれぞれ約7割、「職場の人間関係が良いなら」がそれぞれ約6割を占めています。
以上のことから、最近の就活生の企業選びのポイントは、「ブラック企業」を強く意識し、「働きやすさ」を求める傾向にあることがわかります。
【参考】株式会社ディスコHP>就活生に聞いた「ブラック企業/ホワイト企業」への考え
https://www.disc.co.jp/press_release/6831/