総務省が発表した労働力調査によると、2018年平均で、労働力人口(15歳以上人口のうち,就業者と完全失業者を合わせた人口)は、6,830万人と,前年に比べ110万人の増加(6年連続の増加)となりました。
男女別にみると、男性は3,817万人と33万人の増加、女性は3,014万人と77万人の増加となりました。
就業者についてみると、、、、
6,664万人と,前年に比べ134万人の増加(6年連続の増加)となりました。
男女別にみると,男性は3,717万人と45万人の増加、女性は2,946万人と87万人の増加となりました。
就業率(15歳以上人口に占める就業者の割合)は、、、
2018年平均で60.0%と、前年に比べ1.2ポイントの上昇(6年連続の上昇)となりました。
男女別にみると,男性は69.3%と0.9ポイントの上昇,女性は51.3%と1.5ポイントの上昇となりました。
正規・非正規の別にみると、、、
正規の職員・従業員は53万人の増加、非正規の職員・従業員は84万人の増加となりました。
正規の職員・従業員を男女別にみると、男性は2,347万人と29万人の増加、女性は1,138万人と24万人の増加となりました。
非正規の職員・従業員を男女別にみると、、、
男性は669万人と22万人の増加,女性は1,451万人と62万人の増加となりました。
就業者を産業別にみると、、、
「宿泊業・飲食サービス業」は2018年平均で416万人と前年に比べ25万人の増加、「医療・福祉」は831万人と17万人の増加などとなりました。
女性の就業率が50年ぶりに5割超える
女性についてみると、就業者の増加が著しく、女性の就業率が5割を超すのは50年ぶりです。
正規・非正規でいうと、特に非正規で増加したことがわかります。
また、産業別にみると、女性の就業者が最も増加した分野が、「宿泊業・飲食サービス業」で20万人増、続いて介護など「医療・福祉」の14万人増です。
背景には、人手不足や育児と両立して働きやすい環境づくりが進んだことがあります。
女性の就業率は出産や育児を理由に30歳代で下がり、40歳代で再び上がる傾向がありました。
年齢層に分けてグラフを描くとM字になるので以前から「M字カーブ」といわれていますが、近年は仕事と育児を両立できる働き方が広がった結果、退職する女性は減り「M字カーブ」の解消が一段と進んだ格好です。
18年は若年層の女性就業率も大きく上がりました。
15~24歳の伸びが年代別で最も高く、人手不足でアルバイトの就労条件が良くなっていることが背景にあります。
女性の就業率が5割に達したことは働き方改革が一定の成果を上げたことを意味しますが、男性の7割とはまだ差が大きいのが現状です。
今後も仕事と育児の両立支援などが望まれます。
【画像】M字カーブ
内閣府HP>男女共同参画白書平成30年6月概要版より引用
【参考】総務省統計局HP>労働力調査(基本集計) 平成30年(2018年)平均(速報)結果
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/index.html