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その不調、「冬うつ」かも、、、冬季のメンタルヘルスケア

うつ病にはさまざまな種類がありますが、季節性のうつ病もあることをご存じですか?

 

その1つ、「冬季うつ」は、その名のとおり、冬の期間(秋から春にかけて)にのみうつ病のような症状が出る病気です。

 

主な症状はうつ病と同じですが、10時間以上寝ても眠くなる「過眠」、特に炭水化物や甘いものの「過食」といった、うつ病の場合(不眠・食欲不振)とは逆の症状も現れるため、うつとは自覚されにくいことも多いようです。

 

毎年、冬にだけ強い疲労感や眠気があり、それが生活にも支障を来すようであれば、冬季うつになっている可能性がありますので、注意が必要です(抑うつ症状が2年以上続けて秋から冬に出現し、春になると軽快する、かつ、季節以外の明らかな原因が見当たらない場合に、冬季うつと診断されることになります)。

 


冬季うつの原因

冬季うつを発症する主な原因は、日照時間が短くなることです。光の刺激が減ると、脳内の神経伝達物質であるセロトニンが減少し、脳の活動が低下します。また、目に入る光の量が減ると、睡眠に深く関わるホルモンであるメラトニンの分泌のタイミングがずれたり分泌量が乱れたりして、体内時計が狂ってしまうといわれています。

 

職場でできる対策

冬季うつの特徴である、強い眠気は、仕事の上でのトラブルのもとにもなりかねず、企業としても対策が必要です。

日常生活の中で少し意識するだけで、冬季うつは予防・改善することができます。屋内で仕事をしている人は日照不足になりがちですから、休憩時間等には屋外や窓辺で日光を浴びるよう促しましょう。

 

また、日光に限らず、照明の光を浴びるだけでも効果があるとされており、部屋を明るくするだけでも予防・改善につながりますので、オフィスの明るさをチェックしてみることも、有効な対策となります。

 

ビジネスの現場では、年末年始から3月の決算期にかけ、冬季は忙しい日が続く時期です。元気に乗り切ることができるよう、対策を講じていきましょう。