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66歳以上まで働ける企業の割合に関する調査より

厚生労働省が公表した労働市場分析レポート「希望者全員が66歳以上まで働ける企業の割合について」によれば、従業員31人以上規模の企業で、希望者が66歳以上まで働ける企業の割合が、平成29年度で9.7%(前年比1.2ポイント増)に上ることがわかったそうです。

 


企業規模が小さいほど65歳を超えた高齢者雇用に積極的

企業規模別にみると、31~100人規模で12.0%、101~300人規模で6.2%、301人以上で3.0%と、規模が小さい企業のほうが、65歳を超えた高齢者雇用に積極的であることがうかがえます。

 

また、ここ5年間では全体的にゆるやかな増加傾向が続いていていたところ、平成28年度から平成29年度にかけての伸びは大きくなっています。

 

定年廃止も約3割

希望者全員66歳以上まで働ける企業の雇用確保措置内容の内訳としては、「希望者全員66歳以上継続雇用」が55.0%と最も多く、「定年なし」も26.8%と約3.割を占めています。

 

建設業、情報通信業、宿泊、飲食サービス業などでは、比較的、定年を廃止とする措置が多い傾向にあり、人手不足の産業を中心に、長く働ける措置を実施している企業が多いことがわかります。

 

国も高齢者雇用を推進

厚生労働省は、従業員が31人以上規模の企業で、65歳までの継続雇用を再雇用制度で対応している約12万社を対象に、定年制の撤廃や再雇用年齢の引上げを呼びかけるとしています。

 

今後は、高齢者雇用の取組みがますます求められてくる中で、企業としても、高齢者雇用に対応した処遇制度や研修体制、健康配慮の体制などを整えていく必要がありそうです。

 

 

厚生労働省「労働市場分析レポート」

https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000307818.pdf